雑文記【ひびろぐ】

いつだって私たちの手のひらには物語がある。

あったかい風からつめたい風へと変わる。

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こっちはすごくいい天気なのに。

そっちは雪が降っているみたいね。

 

今年の冬はいつもよりあったかくて、こっちは雪の気配がしないよ。

そっちもいつもよりあったかいらしいけど、雪はたんまり降って積もっているのでしょう。

 

一度しか行ったことはないけれど。

ちょうどこの時期だった。

やたらと寒くて、驚いた。

 

あれだけ雪が降るのなら、少しくらいあったかくても雪はたんまり降っているのでしょう。

 

風の噂で聞いた。

あなたはそっちに戻った、と。

私の知らない誰かと一緒に。

 

風の噂なんて当てにならないのに。

なんだか、やたらと信じてしまっている。

天気予報くらいは信じている。

 

明日も晴れるかな。

天気予報を確認する。

お日様の印がついていた。

 

そっちはまた雪が降るかな。

そっちの天気予報も確認する。

雪だるまの印がついていた。

 

からだに気をつけて。

こっちよりも随分と寒くなりそうだから。

 

もう一度行ってみたかった。

またあなたと行きたかった。

 

風の噂が本当なら。

二度とそっちに行くことはない。

 

風の噂が偽物なら。

私のこの思いが、風に乗ってくれればいいのに。