眠れぬ夜、やること、思うこと。
部屋のあちこちを掃除することに。
理由はただひとつ。
眠れなかったから。
眠れないから布団に入ったのに。
布団に入ったらいつかは眠れると思ったのに。
一向に眠たくならない。
今日は昼過ぎまで寝ちゃったから。
布団で何度も寝返りを打っていると。
カーテンが少しだけ開いていることに気づいた。
すべてはここからはじまった。
カーテンを閉めようとしたら窓ガラスの汚れが目に留まった。
どうせ眠れないからと、汚れを取る。
布団へ戻ろうとしたら、次はテーブルの汚れ。
テーブルの次は床。
床の掃除が終わったら、本棚の整理。
昼過ぎに起きたら、からだがだるくて。
陽が落ちるまでダラダラゴロゴロ。
あの時間、勿体なかった。
あの時間にやっておけばよかった。
そう思ったところで、どうしようもないことはわかっている。
なのに、何度も頭をよぎる。
もうこんな時間。
たまにやってくる、こんな一日。
どうせ眠れないのなら。
早く明日がやってくればいいのに。
変わらない私。
何年経っても、変わらない。
それなら、このまま突っ切るだけ。
時計に目をやる。
このまま突っ切るだけ。
早く明日になればいいのに。
どんな理由であろうとも。
明日を待ち望むことができるのは、きっと幸せなことなんだ。