雑文記【ひびろぐ】

いつだって私たちの手のひらには物語がある。

コンビニ、朝、風景。

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朝コンビニによる。

仕事がある日は決まって。

 

いつもとは少し違う風景。

明らかに人が少ない。

いつも駐車場はそこそこ埋まっているのに。

1、2台しか車は見当たらない。

 

そんな時期がやってきた。

 

世間はすでに仕事納めが終わっている。

こっち側はまだ納めていない。

 

世間はふたつに分かれている。

そっち側とこっち側。

 

中に入るといつもの店員さんがいつものレジに立っていた。

少しだけほっとする。

 

顔見知りだけど会話はしたことがない。

朝の挨拶をするくらい。

顔と名札に書かれたこと以外、個人情報は知らないけれど。

なんだかいつもより少しだけ近く感じる。

 

おはようございます。

かごを出せば決まってそう言ってくれる。

 

いってらっしゃい。

会計が済めば決まってそう言ってくれる。

 

いつもどおり何も言わない。

会釈くらいしかいつも返せないけど。

 

いってきます。

心の中でそう言う。

目だけはしっかり見て、会釈して、心の中で言う。

 

がんばりましょう。

今日はその一言も添える。

 

お互いがんばりましょう。

いつもどおりの対応をしてくれる店員さんに、心の中で言う。

 

いつもと少しだけ違う朝がはじまった。