雑文記【ひびろぐ】

いつだって私たちの手のひらには物語がある。

道路、舗装、何時か誰か。

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私が歩いている道は。

誰かが綺麗にしてくれている。

 

誰かがデコボコなことに気づいてくれて。

誰かが声を上げてくれて。

 

私の知らないところで。

知っているくせに知らないフリをして。

 

工事があちこちで行われている。

 

大変だね。

そう思えたらいいのに。

 

音がうるさい。

道が混む。

そんなことを思ってしまう。

 

私が歩いている道は。

いつか誰かが綺麗にしてくれたのに。

 

誰のために。

誰かのために。

 

私かもしれないし。

私じゃない人かもしれない。

 

見えない誰かが。

見えない誰かのために。

 

見えている今は、見えない誰かのために。

 

回りまわって、私のために。

 

誰かのやさしさの上を歩いている。

誰かの力の上を歩いている。

 

そう思えたらいいのに。

 

いつもどこかで見えない誰かが。

誰かが躓きにくいようにしてくれている。

 

たとえ、デコボコな道だって。

 

ありがとう。

そう言えたらいいのに。

 

音のする向こうに。

渋滞の向こうに。

 

見えない誰かが笑っているから。