雑文記【ひびろぐ】

いつだって私たちの手のひらには物語がある。

踊る、落ち葉、君と僕。

f:id:touou:20191201214223j:plain

 

冷たい風が吹き抜ける。

道端の落ち葉たちが踊っている。

 

くるくる、さわさわ。

 

黄色や茶色、赤に緑も。

くるくる回って。

そんなに回って、何色になるのだろう。

 

手が冷たい、からだが冷える。

一緒に踊ろう。

君と一緒に踊りたい。

 

手をつなぎ、足を絡ませ、からだを重ねて。

 

からだを温めよう。

こころを満たそう。

 

冷たい風は吹いたり止んだり。

色とりどりの落ち葉たちはどこかへ行ってしまった。

 

それでもすぐに、新しいやつらがやってくる。

 

かさかさ、くるくる。

 

踊りながら、やってくる。

乾いた音を流して、次から次へとやってくる。

 

でも僕は違うよ。

君と踊りたい。

君と踊ると決めた。

 

潤った脳ミソで、そう決めた。

 

乾いたものに憧れながらも。

君と踊ると決めたんだ。

 

冷たい風から逃れるように。

冷たい風に乗っかるように。

 

手をつなぎ、足を絡ませ、踊ろう。

 

からだを重ね、温め合って、踊ろう。

 

こころを満たして、笑って眠ろう。