雑文記【ひびろぐ】

いつだって私たちの手のひらには物語がある。

凶器、狂気、今日気づいても。

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人は皆、凶器を携えている。

生まれながらに。

 

特別なトレーニングを受けていなくても。

 

刃なのか銃なのか鈍器なのか。

人それぞれ。

その時々。

 

スパッといっても、一撃で決めても、後に残っても。

誰かを傷つけている。

 

私もあなたも、きっと誰も。

 

傷ついた誰かの上を。

いくつもの屍の上を。

私たちは歩いている。

 

知らなかったでは通用しない。

後悔しても遅い。

 

私の拳は、からだは、言葉は、心は。

すべて凶器。

 

使い方ひとつで、傷の深さはまちまち。

 

誰も傷つけない、なんて無理。

全部、凶器。

 

ごめんなさいでは済まないことはたくさん。

許されないこともたくさん。

 

じゃあ、どうすればいいの?

開き直ったってしょうがない。

 

過去に深く傷つけた人と、未来で深く愛し合うこともあるだろう。

何が起こるのか、誰にもわからない。

 

傷つけることも傷つけられることも。

お互い様、なんて言っていないで。

私たちは凶器を携えているのだと知ること。

 

背中丸めても涙流しても。

そこに意味はない。

 

全部抱えて進むしかない。

 

狂ったように。

狂おしいほどに。

 

すべて背負って、前に進むだけ。