予定調和なエンディングは是か非か。
ようやく休日がやってきた。
前から観たかった映画を観に行こう。
ネタバレを見ないようにしてきたけど、評価はあちこちから聞こえてきた。
たくさん宣伝していて、まわりの人もけっこう観たようだ。
宣伝していた割に、評価はイマイチ。
耳を塞いでいても、なにかしらの情報は入ってくる。
その影響があるのか。
上映時間は1日2回のみ。
封切されてからまだ間もないのに。
朝と夜の2回のみ。
もう少しやっていると思っていたから、昨日調べてなかった。
出かける前に見たら、そんな感じ。
それまでなにをしようか。
小説読んだり、散歩したり。
そうしようと思っていたのに、家にずっといた。
なにをしていたのか思い出せないくらい、なにもせずに。
時間が経つのがやたらと早い。
どうやら退屈な時間ではなかったようだ。
予定とは違って、想定外。
予定調和とは程遠い。
時間が迫ってきたので出かける。
映画を観に行く。
映画がはじまる。
耳に入ってきた情報を思い出さないように、スクリーンを見つめる。
ストーリーが進む。
ああでもない、こうでもない。
目の前の映像の先を勝手に想像する。
ああなるよ、こうなるよ。
いろんなパターンを。
あらゆるパターンを。
そうすれば、すべてが想定内。
どんな結末も、想定内。
自分に負けたくないのか。
かすったくらいでも、予想的中。
誰かに言っているわけではないのに。
まっすぐスクリーンを見つめているのに、斜に構えている。
どんな結末も感情が薄まる。
どんな結末も想定内。
予定調和のど真ん中。
映画館を出る。
もう、真っ暗。
もう、明日が見えている。
休みは終わり。
帰って寝たら、もうはじまり。
それすら、予定調和。
当たり前のこと。
予定調和か否か。
どっちがいい?
誰かに言われるまでもなく。
自分で決めること。
このまま、まっすぐ家に帰ろう。
帰れるか?
はてさて。
今日という日の結末はいかに。