雑文記【ひびろぐ】

いつだって私たちの手のひらには物語がある。

いつだってハードルは高め。

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どうしてこんな顔をしているのか。

自分でもわからない。

 

視線はこっちを向いているのに宙を彷徨っている。

 

この頃はなんだかずっとしんどかったな。

なんて思いながら写真を眺める。

 

髪型も顔の形も肌の色も。

すべてが違う。

 

ほんの数年前なのに。

この頃は、なにもかもがしんどくて。

 

大きなしんどいことがあったら、そのまわりにある小さなこともしんどくなるのだと知った。

 

もっといい顔ができないものか。

どうしてこんな顔をしているのか。

 

変な顔。

 

今となっては笑い話。

笑い話にできる幸せをかみしめる。

 

ほんの数年でいろんなことが変わる。

数年先のことはすぐそこにある気がするのに、数年前のことは遠い遠い出来事。

 

新しい写真を撮る。

あの頃とは違う。

でも、そんなに急かさないで。

 

あの頃とは、もう違う。

すっかり記憶は更新されている。

 

次のステップへ向かっても。

どうしてだか、また気に入らない。

 

数年後、この写真を見て数年後の私はなにを思うのか。

悲しむくらいなら笑っていたい。

 

記憶が更新され続けても。

新たな写真を撮っても。

 

自分はこんなものなんだと認めたくないのは、きっと変わらない。

 

新しい写真はやっぱり、変だ。