影を探すことは光を探すこと。
影の長さは私のライフゲージ。
朝は長く伸びてやる気に満ち溢れている。
何色にも染まっていないこれからの時間を、私が染めていく。
なのに。
時間が経つにつれて、ライフゲージはなくなっていく。
あんなに長かったのに、どんどん短くなっていく。
理由は様々。
他人だったり、天気だったり、気分だったり、想定外のことだったり、私自身だったり。
みるみるうちに短くなる。
ライフゲージはあと僅か。
眠いし、暑いし、ムカつくし。
それでも私は知っている。
ライフゲージはまだなくならないことを。
ここでは、なくなることがないことを。
今は短くても、さらに時間が経てばまた復活する。
まだ、今日と言う時間は残されている。
橙に染まりながら、私は歩く。
影は伸びている。
同時に私のライフゲージも。
陽が沈んだらって心配しなくても大丈夫。
ここにはどこにだって明かりがある。
中にも外にも。
影がゼロになれば、ライフゲージもゼロになる。
でも、大丈夫。
そうなったら、眠りにつくだけ。
また陽は昇るし、明かりはどこにだってある。
ほら、まだ影が見える。
影があるということは、光があるということ。
眠りにつくまで、まだ時間はある。
影もまだ、残っている。