雑文記【ひびろぐ】

いつだって私たちの手のひらには物語がある。

影を探すことは光を探すこと。

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影の長さは私のライフゲージ。

 

朝は長く伸びてやる気に満ち溢れている。

何色にも染まっていないこれからの時間を、私が染めていく。

 

なのに。

 

時間が経つにつれて、ライフゲージはなくなっていく。

あんなに長かったのに、どんどん短くなっていく。

 

理由は様々。

 

他人だったり、天気だったり、気分だったり、想定外のことだったり、私自身だったり。

 

みるみるうちに短くなる。

ライフゲージはあと僅か。

 

眠いし、暑いし、ムカつくし。

 

それでも私は知っている。

 

ライフゲージはまだなくならないことを。

ここでは、なくなることがないことを。

 

今は短くても、さらに時間が経てばまた復活する。

まだ、今日と言う時間は残されている。

 

橙に染まりながら、私は歩く。

 

影は伸びている。

同時に私のライフゲージも。

 

陽が沈んだらって心配しなくても大丈夫。

 

ここにはどこにだって明かりがある。

中にも外にも。

 

影がゼロになれば、ライフゲージもゼロになる。

でも、大丈夫。

 

そうなったら、眠りにつくだけ。

 

また陽は昇るし、明かりはどこにだってある。

 

ほら、まだ影が見える。

影があるということは、光があるということ。

 

眠りにつくまで、まだ時間はある。

影もまだ、残っている。