大切なものほど遠回り。
じっと見たらダメ!
小さいころ、母によく言われた。
とても大切なものなのに。
とても大切な存在なのに。
直視できないなんて。
直接見なくても、どこにいるのかくらいわかる。
それほど大きな存在。
それなのにあなたを直視することはできない。
感謝はしているし、有難いとも思っている。
たまに、しばらくあなたに会えないと余計に感じる。
あなたの偉大さを。
あなたへの感謝を。
あなたに会えないほどあなたの良さがわかるなんて、どこか皮肉めいている。
そんなあなたを、じっと見たらダメなんて。
小さいころは母の言いつけを守っていたけれど。
今はもう、自分で責任を負えるから。
あなたをしっかり見ることにする。
サングラス越しは失礼だから。
目を細めてしっかり見る。
感謝の言葉をしっかり伝える。
ありがとう。
お日様に直接言うのなんて、どこか恥ずかしい。
母に直接言うのと、同じように。
たまには面と向かってちゃんと言わないと。
伝わらないことが、きっとあるから。
お日様にも、母にも。
私はもう子供じゃない。
もう、直接見ることだってできる。
もう、直接ちゃんと伝えることだってできる。