雑文記【ひびろぐ】

いつだって私たちの手のひらには物語がある。

己を知る旅の途中。

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小さな窓から覗いている。

 

あなたから私はどう見えている?

 

はじめは見られていることに気づかなかった。

なんだか視線を感じて、あなたに気づいた。

 

そこからの私は、きっと本当の私ではない。

あなたに見られていることを意識していたから。

 

私があなたに気づく前の私はどうだった?

 

きっとそれが本当の私だから。

 

あれから何度か窓に目をやるけど。

あなたは一度も姿を見せない。

 

ずっと意識しているから疲れてしまう。

それでも意識することをやめられない。

 

小さな窓から覗いていたあなた。

あれから一度も姿を見せない。

 

ずっと気になるあなたの視線。

ずっと気になるあなたの存在。

 

疲れて、疲れ果てて、わからなくなる。

 

小さな窓にあなたの幻影を見る。

会って話をしたい。

 

私にはわからないから教えてほしい。

 

本当の私はどんな感じだった?

 

本当の私は、私もよくわかっていないから。

 

あなたに気づく前と気づいた後。

 

どっちが本当の私なのか、答え合わせをしよう。