行くも戻るもいつも自由。
分かれ道に出た。
右は平坦な道。
左は急な上り坂。
どっちを選ぼう。
どっちに行きたいのか。
上り坂は疲れそうだから平坦な道を選ぶ。
しばらく歩く。
平坦な道を。
何もない。
所々にきれいな花が咲いているだけ。
たくさんの人をすれ違うだけ。
上り坂は疲れそうだと思っていたけど、平坦な道でも歩けば結局疲れる。
一旦、休んで考える。
時間だけが過ぎる。
そして決めた。
上り坂の方へ行こうと。
このまま進むか、戻るか。
ここまで来たから、このまま進む。
また道が分かれるから。
分かれ道に出た。
今度は上り坂を選ぶ。
上っても上っても、まだ坂が続く。
急な勾配。
下から見るよりも、さらに長く急な上り坂。
疲れる。
しんどい。
人にはあまり会わないけれど、景色はとても素晴らしく綺麗な花がたくさん咲いている。
また分かれ道に出た。
右は平坦、左は上り坂。
さっきまでの上り坂で疲れているから、平坦な道を選ぶ。
何もない。
やっぱり何もない。
歩けば疲れる。
何もないけど、たまにきれいな花が咲いている。
いろんな人とすれ違い、いろんな会話をした。
平坦な道も悪くない。
次に分かれ道が出てきたら、どっちを選ぼう。
まっすぐ行くか、坂を上るか。
どっちを選んでもいい。
違うと思えば、また道を選び直せばいいから。
戻ってもいい。
無駄な体力なんかじゃない。
どっちにしようか立ち止まって悩み続けるよりかは、いい。
ずっと立っていたら日が暮れて、夜になって、また明日にしようって後回しにしちゃうから。
暗くなる前に選ぶ。
暗くなる前に行けるところまで行く。
平坦な道だろうが、急な上り坂だろうが。
道はどこまでも続くから。
道はつながっているから。
暗くなるまで歩き続ける。
暗くなったら、ゆっくり休めばいい。