雑文記【ひびろぐ】

いつだって私たちの手のひらには物語がある。

やめられない止まらない。

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「過ぎ去った出来事」を一口サイズに切ります。

それを水に流すことなく、頭の中にずっと置いておきます。

 

水分を拭き取ることなく、新鮮な状態を保ちます。

その出来事を片栗粉にまぶして見えづらくすることなく、「ああしていれば…」という下味をつけます。

 

「もしも…」という架空の未来も、一口サイズに切ります。

 

フライパンに油をひいて、「過ぎ去った出来事」を炒めます。

炒めている途中で味付けとして、「後悔」と「美化」をよくまぶします。

 

焼き色がついたら「もしも…」を入れます。

「もしも…」にしっかりと火が通り具体的になってきたら、「ため息」を絡めていきます。

 

これで「たられば炒め」の完成です!

 

どこのご家庭でも一度は出てきたことがあるでしょう。

誰でも一度は口にしたことがあるでしょう。

 

私たちの国民食と言っても過言ではありません。

 

肉体的にも精神的にも良くないとわかっていながら、やめられないし止まらない「たられば炒め」。

 

手間はかからず簡単に作れますが、時間の無駄になることは間違いありません。

 

どうしても、と言うなら強制はできませんが、人生の中で食事をする回数は限りがあるのでおすすめいたしません。

 

なお、「たられば炒め」は苦味と酸味が強いのでご注意ください。