雑文記【ひびろぐ】

いつだって私たちの手のひらには物語がある。

穴場のパワースポットは私だけの秘密。

f:id:touou:20191110211602j:plain

 

誰も知らないパワースポットへ向かう。

穴場のパワースポット。

 

有名なところは誰もが知っている。

有名なところはパワースポットも大変。

いろんな人にパワーを与えないといけないから。

 

神社やお寺を素通りする。

なんだか大きくて丸い石も素通りする。

そんなところは人がいっぱい。

 

穴場を探す。

誰も知らない、私だけが知っているパワースポット。

 

私だけが知っている。

本当にそうだったらいいのに。

私だけだったらいいのに。

 

穴場といっても、私だけ、っていうことはない。

私だけ。

そんな傲慢なことは言えない。

 

私がそこに気づくのなら。

ほかの誰かもきっと気づく。

私だけ、なんて存在しない。

 

だから、誰にも言わない。

少しでもバレないように。

卑怯だと言われようが。

私だけの秘密。

 

どれだけの人が、あのパワースポットに気づいているのだろう。

想像できない、したくない。

確かめることなんて、できるはずもない。

 

ほかのものには目もくれず、真っ直ぐ向かう。

最近お気に入りのパワースポットへ。

 

気になるあの人のところへ。

 

願うのは、私だけのパワースポット。

誰も知らない、私だけのパワースポット。

 

見るだけで、近くにいるだけでパワーをもらえる。

誰にも言えない、バレたくない。

 

触れれば、言わずもがな。

あの人の隣の席は。

私のパワースポット。

 

誰にも言えない、秘密のパワースポット。