いつもと違う姿に惹かれ見つめる。
こっちからすれば本番前。
まだまだ準備中。
本番前にちらりと顔見世。
なんだか、裏側覗いているみたいで気持ちが昂る。
今からが本番。
夜の帳が下りてからがあなたの出番。
帳が下りてからが本番だなんて。
なんだか滑稽。
夜になったらカーテン閉めるのと同じこと?
あなたはいつだって本番中だろうに。
私たちの勝手な都合で本番と決めてしまっている。
白くたって黄色くたって。
あなたはなにも変わらない。
変わっているのは私たちの目。
あなたはいつもそこにいるのに。
見えたり見えなかったり。
私たちの都合で。
それでも、いろんな形を見せてくれる。
今夜は綺麗な三日月。
手を伸ばしても決して届かない。
それでも願ってしまう。想像してしまう。
あなたに腰かけている私を。
白いあなたは黄色いあなたよりも、生々しい。
勝手にそんなことを思ってしまう。
それでも。
なんだか無性にあなたを見たくなる。
なんだか無性に、うれしくなる。